せっかく家を建てるんだから、これからの暮らしに困らないように収納もたっぷりと欲しいし、なるべく家も広くしておきたい…
誰もがそうお考えになると思います。
もちろん予算的に問題ないのであれば広さも含めてやりたいことを詰め込んだ方がいいと思うのですが、なかなかそういうわけにはいかないという厳しい現実に直面している方も決して少なくないのではないでしょうか。
ましてや現在は資材高騰の影響を受け20%ほど建築費が上がっているので、広さに関してはグンと削らないといけなくなっているというのが率直な感想です。
そんなわけで今回は、「適切な広さ」というテーマでお伝えしていきたいと思います。
では、早速1つ1つ広さや必要性について検証していってみましょう!
寝室の適切な広さ
今は、寝室に隣接してか、あるいは寝室からそう遠くない場所にウォークインクローゼットをつくるのがスタンダードになっているし、かつ、テレビ離れが加速していることから、わざわざ寝室にまでテレビを置かないか、あるいは、置くとしても場所を取らない壁掛けにされる方が多いため、寝室には基本ベッドしか置かないという方が圧倒的多数だと思います。
となると置くベッド寸法と台数さえあらかじめ分かっていれば、自ずと寝室の広さをどれくらいにすればいいのかが分かります。
例えば、置くベッドがセミダブルが2台だとしたら、ベッドが締める面積は横2m40cm(1m20cm×2台)、縦2mということになりますが、実は6帖あればこれらを置くことが出来ます。
6帖という広さは、3m51cm×2m60cmだからです。
つまり、3m51cmに対して2m40cmを置けば1m11cmも余白が出来るし、2m60cmに対して2mを置けば60cm余白が出来、通るだけならそれだけで充分なスペースが出来るからです。
というわけで寝室の広さを決める時は、このように考えていただければと思うし、子供部屋に関しても同じように考えていただければ、闇雲に大きくすることもなくなるかと思います。
子供部屋に関しては、シングルベッド(90cm×2m)と勉強机を置くか置かないかという感じでしょうかね。
子供たちはいつかは家を出ていくので、その点も加味しつつ考えてみていただけたらと思います。
客間の必要性
仮にあなたが建てる家を2階建てだと決めていて、かつ寝室と子供部屋を2階につくると決めているのであれば、1階にはLDKの他にもう1つ部屋をつくっておいた方がいいと思います。
1階にLDKしかないと子供たちが小さいうちLDKが荷物でごった返すことになるし、足腰が悪くなった時、生活そのものに困ることになるからです。
他方、平屋を中心に間取りを考えると全ての部屋と収納が1階に集結するので、寝室と子供部屋以外に部屋をつくる必要がなくなります。
そしてそれだけで、200万円ぐらい家のコストをカットすることが出来ます。
LDKの適切な広さ
LDKは過ごす時間がダントツで長く、一番重要な場所であることから出来ればここだけはやりたいようにしてもらいたいと思っているのですが、とはいえ、こことて広くなればその分コストは上がってしまうため、あらかじめ適切な広さを知っておいていただくことが大切かと思います。
もちろん、ここもどんな家具を置くかによって適切な広さは変わってくるのですが、仮にあなたが望むキッチンが対面型で、家族そろって食卓で食事をし、大きなソファーでくつろぎたいとお考えであれば16帖という広さが適切だと思います。
なぜ18帖や20帖ではなく14帖でもないのか?
理由は14帖だと食卓とソファーの間に全くゆとりがなくなるし、18帖より大きくすると、食卓とソファーの間にゆとりが出来過ぎ、そこが荷物置き場と化しやすいからです。
また、人は隙間があるとそこを埋めたくなるという習性を持っており、これが意味することはどれだけゆとりをつくったとしても全力でそこを埋めようとしてしまうということです。
つまり、リビングを広くつくると、そこにチェストなどの家具を置きたくなり、置いたが最後、今度はチェストの中を埋めたくなり、次から次へと物を買って出費が増えると同時に、どんどん物も増えていき管理出来なくなる。
その上、チェストをはじめ家具の上はちょこっと物が置きやすいため、書類やら物が溢れる原因にもなりますしね。
リビングやダイニングの辺りには細々した物が多いわけですしね。
というわけなので、これから家を建てようとお考えの方は、前回の収納と共に今回の内容もぜひ参考にしていただけたらと思います。
それでは、、、