「子どものために」という想いは家を建てる大きな原動力の一つだと思いますが子どもは遅かれ早かれ家から出ていくことから、子育て期間中のことだけじゃなく巣立った後まで考えた上で間取りをつくっておいた方がいいのではないでしょうか。
内装や設備は比較的簡単に変えられますが使い勝手が悪くなったからといって間取りの変更をしようとしてもそう簡単には出来ないですしね。
というわけで、子ども部屋に関してはそれぞれの想いもあると思いますが、最も合理的に考えた方がいいスペースだというのが個人的な意見です。
まず考えていただきたいことが、よくある子ども部屋を2階につくることが本当に正解なのかどうかということです。
なぜなら子ども部屋を2階につくった場合、子どもが小さいうち(中学生になるまで)自分の部屋を全くと言っていいほど使うことがないからです。
子どもに限らず家族みんな1日の大半を過ごすのはリビングダイニングキッチンだし、子どもたちが小さいうちはお母さんの近くから離れないでしょうし寝るのも親と一緒ですからね。
結果、リビングやダイニングが子どもたちのオモチャや服で散乱していくのではないでしょうか。
そして、1階にリビングとは別部屋か充分な収納が確保出来ていない場合、子どものものを片付ける収納ボックスをリビングに置かざるを得なくなり生活感があふれてしまう上、狭苦しく掃除もしにくいリビングになってしまうのではないでしょうか。
以上のようなことが想定されることから、子ども部屋の位置を最初から2階に指定してしまうのはどうかと考えている次第です。
子ども部屋を1階につくっておけば自分の荷物は全て自分の部屋に片付けられるでしょうし、
親御さんが泊まりに来た時なんかもここを使ってもらえるし、やがて子どもたちが出て行った後も何かと使い勝手がいいでしょうしね。
そう考えると子ども部屋は2階よりも1階につくっておいた方が使える幅が大なり小なり広がるだろうしライフスタイルの変化に応じて使い分けがしやすいというわけです。
コストに直結する広さと数量
続いて考えていただきたいことが子ども部屋の「広さ」と「数」についてです。
広さに関しては何を置く予定なのか?から算出するのでいいのではないでしょうか。
仮に部屋とは別でクローゼットがあり置くものがシングルベッドと机だけであれば内寸で2.6m×2.6mある4.5帖という広さで充分だと思います。
ハウスメーカーの住宅展示場や住宅会社のモデルハウスなどは6帖でつくっている場合が多いのですが、たとえ思春期を迎えたとしても部屋に篭りっきりにならずに寝る寸前までリビングで一緒に過ごすことが多いと思うので、子どもに関してはそんなに広くつくる必要はなく「自分の部屋がある」ということだけで充分だという認識でいいと思います。
冒頭でも申し上げましたが遅かれ早かれ子どもは家を出ていくでしょうし、その後の利用用途を考えてみても4.5帖もあれば充分でしょうしね。
数に関しても、必ずしも子供の人数に合わせて、つくる(つくっておく)必要はないかもしれません。
子どもが自分の部屋を使い出すのは中学生になってからの可能性が高いし高校卒業と同時に家を出ていくとしたら1人で部屋を使う期間は最大6年なので、兄弟姉妹の年齢差によっては使う時期が被らない可能性もあるからです。
そんなわけで、子ども部屋を必ずしも人数分つくる必要はないし、どう考えてもつくらないといけないとしても4.5帖という広さのまま増やすのではなく、3.75帖とか3帖という広さにすることを検討した方がいいのではないかと考えています。
面積を広げれば広げるほど確実に家のコストは上がっていってしまいますしね。
いかがでしたか?
もちろん、予算的にゆとりがあるのであれば全然広げていただいても問題ないので、一つの意見として参考にしていただけたらと思います。