
家を建てる時には、綿密な資金計画を立てる必要があるのですが、ここで重要になってくるのが資金計画の進め方を間違えないことです。
というのも、資金計画には進め方が2種類あり、その選択を間違えてしまうと家づくりの予算設定を高い確率で間違えることになるからです。
そして、その結果貯金に資金を回せなくなり、貯金に資金が回せた方との間に金銭的にも気持ちのゆとり的にも大きな差が生じることになります。
ダメな資金計画の例
では、まずダメな資金計画からお伝えさせていただきます。
それは、先に土地を探し、家や外構の設計をし、それらを合計した金額がローンの金額になるという流れで最終的な資金を決めるパターンです。
資金をなんとなく考えたまま先に動き始めると土地の予算がかさみ、家の予算もかさみ、さらに外構の予算もかさみます。
そして、ローンにその皺寄せがやってきて夫婦で収入合算をしながら銀行から資金調達をすることになります。
一例を挙げるとするなら、本来土地に費やせる予算は850万円なのに1200万円を費やしてしまい、本来家に費やせる予算は2500万円なのに3000万円費やしてしまい、本来外構に費やせる予算は150万円なのに300万円費やしてしまう、という感じです。
つまり、予算から逆算すると土地・家・外構に合計で費やせる予算は本来3500万円なのに、進め方を間違えてしまったことで4500万円も費やしてしまった、ということですね。
そして、毎月の返済負担が25,000~30,000円も高くなり、貯金をする余裕がなくなってしまいます。
一方で先にローンの金額を決め、それから土地・家・外構に予算を振り分けていくという資金計画の流れをとれば、そのような悲劇を未然に防ぐことが出来ます。
具体的には、毎月の返済額がいくらであれば今後、積立投資をするゆとりが出来るのか?
を考慮した上で借入額を決める。
それに加えて保険を見直すことで積立投資の額をどこまで増やせるのかを考える。
そして、その借入額から土地・家・外構以外に必要な費用を差し引き、残りの費用をそれぞれに振り分ける。
という流れですね。
仮に無理のない返済額が9万円だとしたら借入額は3500万円になる。
そこから土地・家・外構以外に250万円が必要だとした残りの3250万円を土地・家・外構にそれぞれ振り分ける。
そして、建てたい家が平屋だとしたら土地の広さが55~60坪必要なのでまず外構に100万円の予算を取る。
で、残りの3150万円を土地と家に振り分ける。
住みたい地域が決まっていてその地域で55~60坪の土地を買うとしたら最低でも750万円は必要だとする。
であれば、3150万円から750万円を差し引いた2400万円で出来る平屋の家を考える。
といった感じですね。
この方法で進めれば建てた後、生活が苦しくなる可能性は限りなくゼロに近づくと思いますが、一方で、古来の家づくりの考え方に縛られていては、これを実現するのが限りなく難しくなります。
なので、土地の選び方にせよ、間取りの考え方にせよ、外構の考え方にせよ、知識の幅を広げていただき柔軟に考えられるようになっていただきたいと考えています。
というわけで次回以降、家づくりの予算を合理的に圧縮する方法についてお伝えしていきたいと考えているので、またの更新を楽しみに待っていていくださいね。
それでは